社会福祉学科 / 社会的・文化的に生きる「人間の尊厳」を研究しこれからの福祉社会のデザインを描く

教育方針

本学科では、他大学に見られないような、社会福祉臨床の実践を担う高度専門職業人の養成にとどまらず、人間らしい暮らしを営むことのできる福祉社会のデザインを描き、具体的な政策立案・運営管理ができる専門家、さらに社会福祉に関する研究者・教育者など、豊かな福祉社会の実現にさまざまな形で貢献する高度な人材の育成を目的としています。そのために学生は福祉理論を学び、同時に現場実習(選択)などで理論と実践を結びつけ、それらを統合することでより高度な福祉教育を身につけます。幅広い知識や教養をもち、地域社会や福祉の現場で、また一般企業、行政、NPOなどの機関で指導的な役割を果たせる人材を養成します。

カリキュラムの特徴・履修科目

少人数のゼミ形式で行う1年次の「基礎演習」から始め、卒業時まで福祉政策運営管理系、福祉臨床系の科目を学びます。2年次から社会福祉演習など実践的な科目を学び、社会福祉実習に備えます。また2年次から4年次にかけて「演習」で、さまざまな教員の専門分野の中から自分の関心・テーマを見出し、学術的な学びを深めます。社会福祉実践・理論総合演習と論文演習を通して卒業研究をまとめます。

履修科目一覧表

履修科目一覧

FAQ

取得できる資格について教えてください。
社会福祉士とは、「社会福祉士・介護福祉士法」に基づく国家資格で、専門知識と技術を持って心身の障害や環境上の理由により、日常生活を営むのに支障がある人の相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者または医師その他の保健医療サービスを提供する者、その他の関係者との連絡、調整などの援助を行う者のことです。
実習を含む指定科目をすべて履修することで、卒業と同時に受験資格を満たすことができます。

学生の声

高木 晶さん
社会福祉学科2 年
静岡県立富士高等学校出身

障害を受容できる社会づくりが社会福祉の役割社会福祉学科では最初に「社会的障壁」という基本概念を学びます。障害者の方々が不自由な思いをされているのは障害のせいではなく、本人を取り巻く環境に原因があるという考え方です。そんな社会状況を変えていくのが社会福祉であり、つねに物事を多角的に見て、方策を考えなくてはなりません。社会を変えるのは私たち一人ひとりであり、意識的に働きかけることで障害のあり方も変えられる、非常にポジティブな考え方だと思います。

概要

設置年:
1976年(社会学科社会福祉学専攻[前身])
学生総数:
289人(男子:80人/女子:209人)
教員総数:
9人

科目紹介

社会福祉政策論
社会政策は社会保障や福祉だけでなく、社会そのものをデザインする学びです。より広い視点に立った政策提言のため、社会福祉に加え、雇用や住宅問題、教育にも視野を広げて知識を深めます。
医療福祉論
病者をめぐる諸課題と課題をめぐる倫理、保健医療サービスと社会福祉サービスの関わり、保健医療分野における課題を理解し、保健医療分野に社会福祉職が存在する意義について考察します。
社会保障論Ⅰ
現代日本における主要な政策達成課題の一つである社会保障について、概念や歴史、思想、内容をたどり、その全容を概観します。また法・行政的手段として関係法令も網羅して学びます。
生活困窮者支援論
貧困は、住居や雇用政策の課題やスティグマといった「社会的」な問題でもあります。そこで、困窮に陥る社会的背景、歴史、政策を踏まえた上で、困窮状態にある人を想像し支援の方策を学びます。
当事者福祉論
社会福祉の「対象者」とされる人々が、権利を主張し、政策やサービスに影響を与えはじめています。それら「当事者」と連携した社会福祉のあり方を、新たな学術的論点のもとで包括的に考察します。
福祉経営論Ⅱ
福祉サービスの経営には、政策の実現だけでなく、サービスや援助を適切に運営管理し、政策とつなげるという面があります。経済・経営の視点を交えながら、福祉法人経営に必要な知識を学びます。

教員・研究分野

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